近鉄の列車無線に関する考察(2)
続いて陸上移動局です。
1225件ヒットしまして一件ずつ見るもの億劫ですのでざっくりとみていきます。
市町村から推測すると、
ではないかと思われます。それぞれ数十局があります。
例えば蟹江町の物で1件適当に開いてみます。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000116000&DD=1&styleNumber=22
電波の型式、周波数及び空中線電力欄に100が2つ存在します。
大阪・名古屋線系統と京都・奈良線系統で周波数が異なる為2波割り当てがあるのではないかと思われます。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000116123&DD=1&styleNumber=22
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000116121&DD=1&styleNumber=22
100MHz帯F3Eは存在しますが、400MHz帯F2Aの割り当てがなく、通信事項にも記載が無いので防護無線機は積んでおらず営業用の車両ではないと思われます(保線etc?)
また、四日市では200MHz帯F3Eの局が存在します。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000115777&DD=1&styleNumber=22
通信の相手方として「免許人所属の基地局及び陸上移動局」となっていますので、基地局と同じ周波数で割り当てなのではないかと推測します(これも事業用車両か可搬タイプ?)。
さらにエリアを移動して大阪府八尾市(高安検車区)で見てみます。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=E&DFCD=0000110254&DD=1&styleNumber=22
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=E&DFCD=0000108268&DD=1&styleNumber=22
F3E 100 100MHz 10Wと
F3E 100MHz 10Wが2行記載(富吉の同じパターン)の2パターンが存在します。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=E&DFCD=0000108478&DD=1&styleNumber=22
通信の相手方に「相互乗り入れ協定を締結した免許人所属の基地局」
移動範囲に「免許人の業務区域内及び応援協定等の地域」
電波の型式、周波数及び空中線電力では
F3E 100 100 100MHz 10W
といったものが存在します。
京都・奈良線系統、大阪・名古屋線系統+阪神用の周波数でしょうか。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=E&DFCD=0000108312&DD=1&styleNumber=22
こちらは100MHzが3行記載されています。
よくわからなくなってきました。
ところで相互直通で阪神用の周波数と断定しましたが、近鉄では京都市交通局(烏丸線)とも相互直通しています(車両が異なりますが)。
なぜ断定したかといいますと、烏丸線は誘導無線方式であり、近鉄とは異なったためです。
京都は検索しても市バスしかヒットしません。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=E&DFCD=0000023084&DD=1&styleNumber=21
大阪では一部のみヒットします。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=E&DFCD=0000023099&DD=1&styleNumber=21
阪急と相互直通している堺筋線ではないかと思われます。
また、京都市交通局の車両解説ページにも誘導無線装置の記載がありました。
よって阪神対応ではないかと断定した次第です。
さて、内容が発散してきたのでまとめます。
- 電波の型式及び周波数:2波・3波で「100」が2個、3個と増える
- 周波数帯域の区別はできなさそう(L-VHFとVHF)
- 相直対応は通信の相手方から判断できる
大半の営業車両は「指令無線制御器」に「大・名」と「奈」の記載があるので
大阪・名古屋線系統と京都・奈良線系統の2波が割り当てられていると思われます。
手持ち画像がないのでGoogle画像検索結果で
ちなみに基地局間は7GHz帯/G7Wで通信しているようです。
こちらはピンポイントで周波数が公表されていますが、G7Wだとねぇ・・・
はてさて、本題のL-VHF帯での受信情報ですが、特定線区での使用で情報が出ていますが、車両・基地局の通信ではなく、それらの中継用途の周波数なのではないかと推定します(100MHz帯というのも一致する為)。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000009465&DD=1&styleNumber=21
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000009466&DD=1&styleNumber=21
VHF帯の陸上移動局の電波を特定の場所へL-VHF帯で中継するとか。
どこへ向けて中継しているかは定かではありませんが。
それら周波数の受信状況(伊勢周辺及び津市周辺)での結果を記載できるともう少し断定的に記載できますがそれをやっちゃうと電波法第五十九条に抵触する恐れがありますので。
あくまで総務省他公式系の公知情報をベースに記載した次第でした。
とりあえず自宅としてはL-VHF帯の受信アンテナの整備とノイズ対策をしたい。
(144MHz/430MHz用GPだと厳しい。)
大阪線系統やほかの線区、地図等は以下のサイトが参考になりました。
以上、ちゃんとはまとまりませんでした。
近鉄の列車無線に関する考察(1)
前提条件として、総務省の電波利用ホームページにて公知の情報等電波法に触れない範囲で記載します。
www.tele.soumu.go.jp上記URLの2.II例外にあります通り、周波数は不公表(帯域のみ記載)となっているため記載もしません(もっともWeb上には転がっています)。
しかしながら帯域のみ記載が逆にある程度特定の手がかりとなっています。
他の割り当て状況から推定すると以下の範囲のようです。
- 100MHz:?~150MHz
- 200MHz:150MHz~250MHz
- 300MHz:250MHz~350MHz
- 400MHz:350MHz~450MHz
といった具合のようです。
さて、以下のサイトでは無線局等情報を検索できます。
とあるBlogにてVHF帯の既知の周波数ではなくL-VHF帯の周波数受信情報が出ていました。もっともRL手帳や周波数帳では記載されていましたが既に使われていない物だと思っておりスルーしていた周波数です。
無線局等情報検索で調べたところ興味深い結果となったので記載します。
無線局の種別としては
- 固定局
- 基地局
- 陸上移動局
の3点がヒットしました。
電波法施行規則第四条第1項(電波法施行規則 抄)を参考にすると以下の通りとなります。
- 固定局:固定業務を行う無線局(=移動しない、場所間通信)
- 基地局:陸上移動局との通信を通信を行う陸上に開設する移動しない無線局
- 陸上移動局:陸上を移動中又はその特定しない地点に停止中運用する無線局
まずは固定局から
www.tele.soumu.go.jp伊勢市と松阪市でそれぞれ100MHz帯・1wの割り当てがあります。
よって150MHz以下でなにかの局が存在しそうです。
続いて基地局
www.tele.soumu.go.jp件数が多くなるので300MHz以下にしています(F2Aを除外してF3Eのみとする為)。
基本的には通信の相手方が「免許人所属の陸上移動局及び受信設備」
送受信所は基地局の設置場所、通信所「三重県四日市市」となっています。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000021177&DD=1&styleNumber=21
ところが鳥羽市や志摩市の場合、上記の条件とはずれる場所があります。
通信の相手方から受信設備の記載が消えているものがあります。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000021188&DD=1&styleNumber=21
また、通信所の記載がないものもあります。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000021173&DD=1&styleNumber=21
かと思えばそうでないものもあります。
http://www.tele.soumu.go.jp/musen/SearchServlet?pageID=4&IT=C&DFCD=0000637766&DD=1&styleNumber=21
鳥羽市や志摩市となっている推測するに鳥羽市・志摩市の区間(志摩線の一部)では単線区間が存在するので信号扱いの関係で駅と直接やりとりできるように割り当てされているのではないかと。
通常は四日市からの制御として、駅でモニターできるように受信設備が通信の相手方として指定、駅から通信する際は不要なので相手方から外れている。
通信所:四日市で受信設備なし、空中線電力が1wの局(先の一番目)はトンネル内or周辺で対象となる受信設備がないなどとか。
話がそれましたが200MHz帯で割り当てがあります(150~250MHzの間)。
長くなりますのでいったん分割します。